二月も半ばを過ぎました。

 裏庭の雪がやっと消えて、フキノトウが摘めました。たまごかけごはんに使ったり、フキ味噌にして舐めながら焼酎を飲んでいます。御陰さまで売り上げは少ないです。
 去年の夏はとても暑く食欲もなくなり、あせも対策で大変でした。自宅はエアコンなどありません。夏は裏の竹林の崖下から、牧田川の清涼な風が部屋を通りぬけ、夜は扇風機もいらなかったのです。この暑さは地元の方々にも初めての経験みたいでした。
 夏対策を雪で仕事にならない間に新しいメニューをと考えてみました。以前に妻と宮崎を旅した時に食べた(ヒヤシュルご飯)がヒントで、冷汁(ひやしる)かけそばです。上石津の地元の手作り黒豆麹みそと、無農薬の野菜とエゴマの組み合わせです。
 器は冷蔵庫で冷やしておいた、きゅうりの緑が引き立つ、白焼きの平たいどんぶりにしてみたいです。
 

十日間の休業

 16日の降雪で休業してしまいました。滋賀県三重県に隣接する築150年の自宅(自宅の座敷を解放して営業)は関ヶ原に近く雪はよく降り、お客さんは三重や愛知からが多く電話で雪はどうですかと聞かれます。国道はすぐ除雪されますが私道は自分で雪かきをしなければならず、一人ではどうしても遅れます。
 22日(土曜日)は孫達が岡崎から遊びに来ました。正月あけに高山や白川へ泊まりに出掛けたとの事で、小5の孫娘がおじいちゃんの所の雪はざらざらで固いねと云っていました。ミニチュアダックスフントが昨年から家族となり一緒に雪遊びをしたのですが、足が短いせいか部屋へあげるのにタオルやぞうきんで濡れたからだを拭くのに大わらわしていました。
 子供達は外へ出る時はスキーウエアーや長靴ですがそれでも氷状態の雪は冷たく、部屋でゲームをしながら暖をとり、再三外へ出るので親達は日が暮れるまでお付き合いが大変だったようです。
 夕食はバラ肉や椎茸、人参、白ネギを白菜で挟み、出汁に塩、醤油、酒、たっぷりのしょうが汁やごま油をかけた鍋を用意しました。いくらかは暖まり帰りの車の中で孫達は眠っていたそうです。しめは鍋の残り汁で手打ち蕎麦のかけでした。
 

築150年の民家との出会い

養老公園の中でとろろ飯の店を住み込みで手伝いながら、飲食店の仕事を初めて二年間経験しました。お客さんの数は場所柄季節に左右されます。それと食材により影響はあると思われました。以前名古屋で仕事をしている時に手打ち蕎麦を食べに出かけていた店のご主人が時々訪ねてくれて、そば打ちの話をして下さり、蕎麦包丁を貸してくれました。たまたま川をはさんだ向かいの土産物屋さんに、信州のそば粉があり、そば打ちの練習を独学ではじめてみました。三ヶ月位したでしょうかメニューにざるそばを出してみました。注文があり、気を良くしてそば粉を方々から取り寄せて試してみました。水は養老の湧水でした。そんな時期に古民家と出会ったのです。秋になって、来年からそば屋を始めると家族に話すと妻はなにも云わず、子供達は冷ややかでした。蕎麦を打つ姿など見た事もないわけですから当たり前です。それと店を出すような資金など無いのも皆知っていましたから尚更でした。養老公園の店を十一月末に辞め、準備に入りました。
 岡崎の自宅に帰り店の名前を考えたり、看板をどうするかなどやることは沢山あり年末でもあり、慌ただしく過ごしていました。子供が古いマッキントッシュをプレゼントしてくれたので、初心者ですからその使い方も学ばねばならず、参考書を頼りにそば屋のホームページを作成しようと無茶な作業も始めてしまいました。